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 頭がぶつかると星★が見えちゃうのはなぜ?!

私たちは、普段は意識をしていないですが、実は本当に頻繁に幻覚を見ています。漫画やアニメでよく出てくるクリシェ通り、どこかに頭を強くぶつかると、現実でも本当に星★が見えてしまうのです! 多くの人々は星が見える現象なんて、漫画だからと鼻で笑っていますが、頭に強い衝撃が来ると星のような光が見えるのは、科学的に証明された事実です。これは内視鏡現象の一つで、「眼閃(Phosphene)」と呼ばれる症状です。ただし、眼閃なんて大げさな名前は付いていますが、本当に目の中でスパークが弾けることはありません。ただ、脳が信号を見誤ってしまう、一種の錯覚なんですから!


なら、この眼閃ってただの幻覚に過ぎないんじゃないかというと、そうでもありません。何故なら、熱と圧力によって見えない物を見たと勘違いをしているだけで、完全にない物が目に見えてしまう訳ではありませんから。この現象を理解するには、先ず、人間が如何にして光を見る事ができるかを分かる必要があります。先ず、人間の目で光を感知する役割は桿体細胞です。桿体細胞はロドプシン(Rhodopsin)と呼ばれるタンパク質を利用して光に反応します。ロドプシンが光に触れると光異性化という現象が起こり、その姿が変わります。そして、その変わった姿を感知した神経節細胞が脳に信号を送り、我々は光を認識するのです。


問題は、ロドプシンは光だけでなく、熱エネルギーによっても姿を変えるというのがポイントです。なので、非常に稀ではありますが、私達の目は光のみならず熱にも反応します。また神経節細胞は圧力にも刺激されます。それも目をこする程度のわずかな圧力にも反応しまうので、目をこするだけでも人間は光を感じてしまいます。光など、どこにもないのに、人間の脳は目の前が光ったと勝手に勘違いするのです。

 

また人間の網膜は、特に新進代謝率が高い臓器です。これは、網膜がその大きさに比べて多くのエネルギーと酸素を必要とすることを意味します。しかし、人間がいきなり体を起こしたりすると、血圧が急激に落ちてしまい、時には網膜に血液が足りなくなる場合があります。いきなり立ち上がった時や視野が揺れて不安定な状態でも眼閃が発生する理由がここにあります。頭を強くぶつけた時も似たような現象が起きます。つまり、頭に走る強烈な衝撃が、視覚を司る後頭葉に混乱を引き起こすくらいに大きかったってことです。

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