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 シャーペンの消しゴムがよく消せない理由

シャーペンの後ろには小さな消しゴムが付いている場合が多いです。しかし誰もが一度は、この文字も真面に消せない無能な消しゴムで苦しんだ記憶がある筈です。一般的な消しゴムなら簡単に消せる字も、なぜシャーペンの尻尾みたいなこの消しゴムは消せないのでしょうか?実はこれには、ちゃんとした事情があります。


先ず、一般的な消しゴムとシャーペンの後ろに付いている消しゴムは、素材そのものが違います。一般的な消しゴムはプラスチック製であり、ゴムが繊維の間に入って黒鉛粒子をくっつかせて剥がします。一方、シャーペンの消しゴムは硬いゴム製であり、紙を面ごと削ってしまいます。このため、繊維の間に入って黒鉛粒子を簡単に除去できないのです。これでシャーペンの後ろの消しゴムがどれだけ無能なのかは分かりました。なら、なんでこんな無能な奴がシャーペンとセットになっているのでしょうか?


実はプラスチック製の消しゴムは、可塑剤と呼ばれる溶液が入っていて、その溶液が他のプラスチックを溶かしてしまいます。つまり、プラスチック製の消しゴムが他のプラスチック製品と長時間接触していたら、この可塑剤が働いて接触したプラスチックを溶かしてしまうのです。だからよく消せる消しゴムを、包装無しでプラスチックの上に置きっぱなしにすると、そのままくっついてしまう現象が起きるのです。

また、一般的な消しゴムをシャーペン用の消しゴムにしてしまうと、柔らかいので折れ易くなります。なのでわざわざ硬い消しゴムを採用しているのです。このため、シャープペンシルがどれだけ画期的な進化を果たしても、可塑剤の入っていない、硬いゴム製の消しゴムを使わざるを得ないのです!

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