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「豊田通商(Toyota Tsusho Corporation)」は日本5大総合商社である「三菱商事(Mitsubishi Corporation)」、「住友商事(Sumitomo Corporation)」、「三井物産(Mitsui & Co., Ltd.)」、「伊藤忠商事(Itochu Corporation)」、「丸紅(Marubeni Corporation)」に次ぐ大手総合商社であり、「トヨタ自動車(Toyota Motor Corporation)」を中心としている「トヨタグループ」の貿易会社としての役割も持っています。また自動車・金属・機械のみならず、石油プラントや食品・保険も取り扱っています。連結従業員数は約53,565名です。
1. プロフィール
2. 概要および特徴
3. 主要事業
4. 財務情報
1. プロフィール
※単位は100万円、2018年基準
社名 |
豊田通商 |
英文社名 |
Toyota Tsusho Corp. |
設立 |
1948年7月1日 |
本社所在地 |
〒450-8575 名古屋市中村区名駅四丁目9番8号 |
資本金 |
64,936 |
連結売上高 |
6,762,702 |
連結営業利益 |
215,197 |
連結総資産 |
4,441,464 |
連結総資本 |
1,389,616 |
自己資本比率 |
31.3% |
連結従業員数 |
58,565 |
2. 概要および特徴
「豊田通商」は、「トヨタ自動車」向けの販売関連金融サービス提供のため、1936年に設立された「トヨタ金融会社(Toyota Kinyuu Kaisha)」がその前身です。1948年、トヨタ財閥が解体される事になり、その金融部門が分離独立したのが、現在の「豊田通商」です。
「豊田通商」は1964年ドミニカ共和国への輸出を始め、本格的にトヨタの自動車輸出業を開始します。その後、トヨタ自動車のみならず、トヨタ系列の自動車会社である「日野自動車(Hino Motors, Ltd.)」、「スバル(Subaru Corporation)」、「ダイハツ工業(Daihatsu Motor Co., Ltd.)」の自動車及びその部品も全世界150ヵ国に輸出しており、彼らが海外で製造した自動車を、第3国へ輸出する業務も担当しています。
2000年、東南アジア地域でゴム・製紙・食品・化学などを取り扱っていた貿易会社「加商株式会社(Kasho Company, Ltd. )」を合併し、2006年にはまた別の貿易会社である「トーメン(Tomen Corporation)」を買い取りました。実は、「加商」と「トーメン」を合併する前までは、「豊田通商」はあくまで「トヨタグループ」の貿易会社に過ぎませんでしたが、合併後からは「加商」と「トーメン」の事業を成功的に引継ぎ、大手総合商社としての地位を確立しました。
「豊田通商」は特に中東やアジア地域でのエネルギー・プラント分野に強い事業基盤を持っており、北米でも電力事業を実施しています。化学・合成樹脂分野ではインドネシア・タイ・フィリピンなどにタンク設備を持つ物流拠点を所有しており、これを活用した各種製品の販売を進めています。都市開発・風力発電・食品や衣類分野においても、子会社を通じて事業を展開しています。また日本国内において保険仲介事業も展開しており、その中で損害保険・保険代理人分野で日本最大の売上高を持っています。
事業構造的に、自動車事業とその他の事業が組み合わせられている事が「豊田通商」の特徴です。但し、資材や製品・商品をひたすら供給している訳ではありません。事業投資を実施しながらも、原資料となる資源開発から効率的な供給体制を構築。この上に廃棄物の再利用・再活用に至るまで、従来の商社の業務の枠を超えた幅広い領域を取り扱っている事が、「豊田通商」と他の総合商社と決定的な違いだと評価されています。
また"TPS(トヨタ生産方式)"をベースに、コスト削減改善が可能な組織構造を持ち、これも他の総合商社には存在しない「豊田通商」のみの個性だと言えます。現在、「豊田通商」の主要事業である自動車部門は、今まではアフリカ・アジアを中心した市場拡大と伴い、売上高が増大されつつあります・しかし、これからは新興国からの新規競争社の参入・自動運転の導入などが予想されるため、これから一層激しい競争が繰り広げられると考えられています。
3. 主要事業
■ 自動車
トヨタグループが製造した乗用車、商用車、トラック、バス、資材取扱い機械、バイク、予備パーツなどを取り扱っています。
■ 金属
複数の戦略的事業部(SBU)を通じ鉄鋼、非鉄製品を取り扱っています。
■ 機械、エネルギー、およびプロジェクト
自動車産業向けの機械および装置事業のみならず、建設機械事業、電力事業、エネルギー事業(天然ガス、石油、石炭)、プラント事業も展開しています。
■ アフリカ
「豊田通商」はアフリカ市場開発のため、長期的な観点で貿易・投資を実施しています。2012年にはアフリカで強みを持っているフランス最大の貿易会社「CFAO」を買い取り、2016年12月には完全子会社化しました。
4. 財務情報
※単位は100万円、2018年基準
|
2016年 |
2017年 |
2018年 |
|
連結受益 |
5,797,362 |
6,491,035 |
6,762,702 |
|
連結営業利益 |
133,669 |
182,696 |
215,197 |
|
連結総資産 |
4,212,064 |
4,310,043 |
4,441,464 |
|
連結純資産 |
1,223,513 |
1,362,187 |
1,389,616 |
|
売上内訳 |
金属 |
1,392,134 |
1,643,959 |
1,740,139 |
グローバル 製品・ロジスティクス |
751,675 |
830,513 |
882,551 |
|
自動車 |
588,566 |
627,470 |
649,146 |
|
機械・エネルギー・プラント |
723,047 |
938,072 |
947,586 |
|
化学品・エレクトロニクス |
1,434,708 |
1,480,498 |
1,499,984 |
|
食料・生活産業 |
408,345 |
405,537 |
454,565 |
|
アフリカ |
495,927 |
562,720 |
586,124 |
|
その他 |
2,957 |
2,263 |
2,604 |
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