[企業分析] 東京ガス(Tokyo Gas Co., Ltd.)

「東京ガス(Tokyo Gas Co., Ltd.)」は東京都のその近隣地域を営業領域としているガス事業者で、「大阪ガス(Osaka Gas Co., Ltd.)」,「東邦ガス(Toho Gas Co., Ltd.)」,「西部ガス(Saibugas Co., Ltd.)」と共に日本4大都市ガス会社です。約6万kmに至るガス導管を保有しており、これは日本最大であると同時に世界最大です。また天然ガス原料調達・運送、都市ガスの製造・供給・販売に至るまでの一連の事業を実施しています。連結従業員数は約16,708名です。

 

1. プロフィール

 

2. 概要および特徴

 

3. 主要事業

 

4. 財務情報

 

 

 

1. プロフィール

 

※単位は100万円、2018年基準

社名	東京ガス
英文社名	Tokyo Gas Co., Ltd.
設立	1885年 10月 1日
本社所在地	〒105-8527 東京都港区海岸一丁目5番20号
資本金	141,800
連結売上高	1,962,308
連結営業利益	93,704
連結総資産	2,428,149
連結総資本	1,171,345
自己資本比率	48.2%
連結従業員数	16,708

 

 

 

 

2. 概要および特徴

 

現在「東京ガス」, 「大阪ガス」といった都市ガス会社は、合法的な地域独占が認められています。これはエネルギーの安定供給の為の国家施策で、企業間の競争によるエネルギー供給の問題を未然に防ぐためのものです。これにて、「東京ガス」もエネルギーの安定供給を目標にしており、全体売上の90%以上がガス関連事業になっています。

「大阪ガス」に比べると多少遅れているという話はありますが、ガス事業にて確保した豊富な資金力をベースに、ガス以外の新規事業も実施しています。まず、電力自由化の流れに乗り、電力卸売子会社の「ニジオ(Nijio Co.,Ltd)」を設立し、電力市場への進出を果たしている状態です。またオフィスビルやマンション開発といった不動産事業も実施しています。

「東京ガス」の持つ最高の強みは、やはり安定した事業基盤です。ガス事業そのものが、一般家庭や工場地帯にパイプラインを設置し、ガスを供給する事が基本なので、大規模需要を非常に安定的に確保する事ができます。特に「東京ガス」は人口が密集している首都圏にガス供給を実施しているため、非常に大きな売上規模を持っています。

しかも最近は東日本大震災によって、低迷した電力市場の反射効果を得、業績を拡大しているところです。但し、ガス自由化に伴い、海外での天然ガスインフラ整備事業に取り組んでいます。これは、これからありえる日本国内でのガス需要の減少に対し、より安定的事業基盤確保のためだと解析されています。

 

 

 

3. 主要事業

 

■ ガス事業
都市ガス、LNGガスの製造、供給および販売を実施しています。

■ 電力事業
電気の供給・販売を実施しています。

■ 海外事業
海外でガス上流・中下流事業を展開しています。

■ エネルギー関連
エンジニアリングソリューション事業、ガス器具、ガス工事、建設などを実施しています。

■ 不動産事業
土地と建物の賃貸及び管理事業を実施しています。

■ その他
情報処理サービス事業、船舶事業も展開しています。

 

 

 

4. 財務情報

 

※単位は100万円、2018年基準

		2016年	2017年	2018年
連結売上高		1,587,085	1,777,344	1,962,308
連結営業利益		58,365	116,302	93,704
連結総資産		2,230,269	2,334,721	2,428,149
連結純資産		1,112,807	1,148,433	1,171,345
売上内訳	都市ガス	1,001,797	1,103,272	1,302,131
	電力	145,710	217,590	280,178
	海外	31,876	33,813	38,845
	エネルギー関連	367,200	382,948	308,679
	不動産	19,752	20,149	21,880
	その他	20,748	19,569	10,591