[企業分析] 三井住友トラスト・ホールディングス(Sumitomo Mitsui Trust Holdings, Inc.)

「三井住友トラスト・ホールディングス(Sumitomo Mitsui Trust Holdings, Inc.)」は「三井住友信託銀行」を傘下に入れている銀行持株会社であり、日本国内唯一のメガ信託銀行です。知名度の高いメガバンクの「三井住友フィナンシャルグループ(Sumitomo Mitsui Financial Group, Inc.)」と同様、「三井グループ」と「住友グループ」に所属していますが、直接的な資本関係はなく、独立的に運営されています。連結従業員数は約20,890名です。

 

1. プロフィール

 

2. 概要および特徴

 

3. 主要事業

 

4. 財務情報

 

 

 

1. プロフィール

 

※単位は100万円、2018年基準

社名	三井住友トラスト・ホールディングス
英文社名	Sumitomo Mitsui Trust Holdings, Inc.
設立	2002年2月1日
本社所在地	〒100-6611 東京都千代田区丸の内一丁目4番1号
資本金	261,608
連結売上高	1,467,916
連結営業利益	256,411
連結総資産	57,029,113
連結総資本	2,730,356
自己資本比率	4.8%
連結従業員数	20,890

 

 

 

 

2. 概要および特徴

 

「住友信託銀行」は金融ビッグバンの後も、経営統合などによる金融再編に参加していなかった銀行ですが、2004年5月、経営危機に陥った「UFJホールディングス」より「UFJ信託銀行」を売却するという連絡を受け、合併を推進した事があります。しかしこれは、UFJ側に一方的な契約破棄によって不発に終わりました。UFJは住友の代わりに三菱を選び、「三菱UFJフィナンシャル・グループ(Mitsubishi UFJ Financial Group, Inc.)」に統合されます。

その後、「住友信託銀行」は「三井トラスト・ホールディングス」との経営統合を構想し、2005年には合意直前まで進みましたが、人事および合併比率などを決めきれず、また不発になります。しかし2008年の世界金融危機によって、規模拡大による業務効率化があまりにも必要だった為、やっと両社が合併を実施。これにて「三井住友トラスト・ホールディングス」が成立されます。これに日本国内唯一のメガ信託銀行になりました。

「三井住友トラスト」は、基本的に受託事業者として、年金業務・資産運用業務・資産管理業務を主に実施しており、年金制度の設計から適応・運用に至るまでを、すべてグループ内で対応しています。信託財産の残高においては日本最大です。個人顧客には資産運用・管理サービスを、法人顧客にはコンサルティングサービスやM&A関連サービスを提供しています。

余談ですが「三井住友トラスト・ホールディングス」と「三井住友フィナンシャルグループ」は、仲が悪いらしです。個別業務レベルでの連携は多少存在していますが、提携サービスは存在せず、何よりも「三井住友フィナンシャルグループ」は、「SMBC信託銀行」という名の、別途の信託銀行を運営しています。また、「City Bank」の日本撤退の件に関しては、「三井住友トラスト」は「City Bank」のクレジットカード部門を約400億円で買い取り、自社のクレジットカード部門を強化しました。一方、「三井住友フィナンシャルグループ」は、「SMBC信託銀行」を通じて「City Bank」の小売部門を買い取り、自社の信託部門を強化しました。つまり、両者が正面衝突する方向に、事業を拡張させているのです！

 

 

 

3. 主要事業

 

■ 銀行事業

 

 

 

4. 財務情報

 

※単位は100万円、2018年基準

	2016年	2017年	2018年
連結売上高	1,261,272	1,350,946	1,467,916
連結営業利益	196,383	232,661	256,411
連結総資産	65,453,725	68,356,798	57,029,113
連結純資産	2,791,682	2,872,325	2,730,356