[日本企業] キリンホールディングス,(Kirin Holdings Company, Ltd)

「キリンホールディングス,(Kirin Holdings Company, Ltd)」は飲料事業会社である「キリンビール株式会社(Kirin Brewery Co., Ltd.)」を中心としている「キリングループ」の持株会社です。この「キリンビール」は、「アサヒビール(Asahi  Brewery)」, 「サッポロビール(Sapporo  Brewery)」と共に、日本ビール3強の一つです。日本で初めて一般消費者向けにビールを醸造・販売した「スプリングバレー醸造場(Spring Valley Brewery)」がその起源としており、日本ビール市場の先駆者的な存在です。連結従業員数は約30,464名です。

 

1. プロフィール

 

2. 概要および特徴

 

3. 主要事業

 

4. 財務情報

 

 

 

1. プロフィール

 

※単位は100万円、2018年基準

社名	キリンホールディングス
英文社名	Kirin Brewery Co., Ltd.
設立	1907年2月23日
本社所在地	〒164-0001 東京都中野区中野4丁目10番2号
資本金	102,045
連結売上高	1,930,522
連結営業利益	199,327
連結総資産	2,303,624
連結総資本	1,200,920
自己資本比率	52.1%
連結従業員数	30,464

 

 

 

2. 概要および特徴

 

1807年、「キリンビール」は、ノルウェー系アメリカ人であるWilliam Copelandによって始まり、1885年に「三菱財閥(Mitsubishi Zaibatsu)」に買い取られ、1907年には三菱グループ傘下の「キリンビール」として生まれ変わる事になりました。2次大戦後には順調に生産量を増やしていき、1954年からは50%以上という業界最大のマーケットシェアを維持してきました。

しかし1987年、「アサヒビール(Asahi Brewery)」が "アサヒスーパードライ(Asahi Super Dry)"を発売。これによって1988年、キリンビールのマーケットシェア50%は崩壊されました。これに立ち向かうべく、1989年の「キリンモルトドライ(Kirin Malt Dry)」, 1990年には「一番搾り(Kirin Ichiban)」を発売しましたが、"アサヒスーパードライ(Asahi Super Dry)"には敵わなかったです。今でも、日本国内のビール市場では、「アサヒビール」に負けています。

但し、新製品ビール市場では、まだ「アサヒビール」と激戦中です。また一方、発泡酒においては、キリンがトップシェアを持っています。2009年基準、発泡酒類を含む全体ビール出荷量では、「キリンビール」 が全体の37.7%を占めており、「アサヒビール」の 37.5%を退けたそうです。ビールが有名なので「キリン」といえばビール会社というイメージがありますが、1963年からは一般飲料水事業も実施しています。

また、「キリンホールディングス」傘下の「協和発酵キリン(Kyowa Hakko Kirin)」を通じ、医薬・バイオケミカル分野の事業も実施しています。主にガン、腎臓、免疫およびアレルギー、中枢神経に関する研究活動を実施しており、キリンはこれを他の事業分野にも活用させているとの事です。

また、海外進出に積極的に取り組んでいる総合飲料会社でもあります。現在海外での売上高が、全体の27％を占めており、特にオセアニア・東南アジアでの酒類の販売に力を入れています。2016年に買収した、「ミャンマービール醸造所社（MBL）」によってミャンマー市場では、80％の市場シェアを確保しています。

 

 

 

3. 主要事業

 

■ ビール事業
麦本来の味を味わえる「キリン一番搾り生ビール(Kirin Ichiban)」を筆頭に、糖質70%減らし飲みやすさに極めた「キリングリーンラベル(Kirin Green Label)」,のどごしに注目した「キリンのどごし(Kirin Nodogoshi)」など、豊富なラインナップをそろえています。またクラフトビール市場においても、「スプリングバレー醸造場(Spring Valley Brewery)」や「タップ・マルシェ(Tap Marche)」を展開しています。

■ 飲料事業 
飲料事業としては、1986年の発売以来、日本の紅茶市場でトップクラスの販売量を誇る「午後の紅茶」、「キリンFIRE」、「キリン生茶」など、多くの有名商品群を展開しています。

■ 医薬事業
キリンの医薬事業は、医療用医薬品が全体売上の約75％を占めています。また、23％程度がバイオ化学事業ですが、各種アミノ酸の発酵製品分野においては、「味の素(Ajinomoto)」に匹敵しています。

 

 

 

4. 財務情報

 

※単位は100万円、2018年基準

		2016年	2017年	2018年
連結売上高		1,853,937	1,863,730	1,930,522
連結営業利益		181,982	194,318	199,327
連結総資産		2,422,825	2,399,082	2,303,624
連結純資産		959,188	1,229,206	1,200,920
売上内訳	日本(飲料)	1,061,614	1,050,975	1,078,348
	オセアニア(飲料)	357,511	348,637	329,499
	その他海外(飲料)	70,980	99,948	167,409
	医薬・バイオ化学	341,423	346,708	339,274
	その他	22,410	17,462	15,992