Post
「ミネベアミツミ(MinebeaMitsumi, Inc)」は長野県に本社を置いている、ベアリング・モーターを主力製品としている大手電機部品製造会社です。小径・小型のボールベアリング市場において、世界トップシェアを持っています。年間出荷量の60%ほどをタイで生産しています。連結従業員数は約78,957名です。
1. プロフィール
2. 概要および特徴
3. 主要事業
4. 財務情報
1. プロフィール
※単位は100万円、2018年基準
社名 |
ミネベアミツミ |
英文社名 |
MinebeaMitsumi, Inc |
設立 |
1951年7月16日 |
本社所在地 |
〒389-0293 長野県北佐久郡御代田町大字御代田4106-73 |
資本金 |
68,258 |
連結売上高 |
884,723 |
連結営業利益 |
72,033 |
連結総資産 |
742,127 |
連結総資本 |
407,260 |
自己資本比率 |
54.9% |
連結従業員数 |
78,957 |
2. 概要および特徴
「ミネベア(Minebea)」は1951年、東京で設立され、当時日本で初めて専門的に小型ボールベアリングの生産を開始しました。 それからどんどん事業領域を拡大し、 核心事業であるベアリングのような加工部品だけではなく、小型モーター・液状用照明装置・センサー・アナログ半導体などの電子機器部品にまで進出し、精密電子部品メーカーになりました。2017年1月27日は「ミツミ電気(MITSUMI ELECTRIC CO.,LTD.)」を完全子会社化し、現在の名称である「ミネベアミツミ(MinebeaMitsumi, Inc)」へ商号を変更しました。
「ミツミ電気」は 電子装置の開発製造を実施してきた会社であり、1990年代までは「ソニー(Sony Corporation)」, 「パナソニック(Panasonic Corporation)」と共にPC/AT互換機用外部記憶装置を製造したことがあります。また、日本の携帯電話端末機製造会社向けのACアダプターのOEM生産も実施していましたが、スマートフォン時代になってから需要が激減し、事業そのものも縮小されました。2000年代になってから、家電事業での売上が大きく下がってしまい、何回も希望退職を実施している中で、「ミネベア」に買い取られました。
今現在、「ミネベアミツミ」は、主力事業である小径・小型のボールベアリング(世界シェア約60%)のみならず、航空機用ベアリング(世界シェア約50%)、HDD専用ベアリング部品(世界シェア約80%)、スマートフォン専用リチウムイオン電池保護IC(世界シェア約65%)など、世界トップシェアを持つ製品を多数保有しています。特に小型ベアリングにおいては、世界最高の超精密技術を持っており、2015年8月28日、世界で最も小さい量産ボールベアリングとして、ギネス認定を受けました。これは外径1.5mmのスチールボールベアリングで、日本最高水準の機械式時計に搭載されています。1975年には「新中央工業(Shin Chuo Kogyo Co., Ltd.)」を合併した以来は、警察や自衛隊用の拳銃・機関短銃などを開発・生産しています。
海外での売上が全体の約85%を占めており、海外生産比重は95%以上です。主にタイ・フィリピン・中国などアジアを中心に世界17ヶ国・64ヵ所の生産拠点を構築しています。特にタイで7ヶ所の工場を保有中ですが、この工場たちが「ミネベアミツミ」の全体生産量のおよそ50%を担当しています。また中国にも7ヶ所の工場を持ち、シンガポール・マレーシア・韓国・カンボジア・インドなどにも工場や研究所を持っています。航空宇宙市場に関しては、アメリカに3ヶ所の工場があり、ヨーロッパにも約10ヵ所の工場や研究所を持っています。
「ミネベアミツミ」の特徴の一つは、生産設備や金型の製造を自社内で実施している部分です。すなわち、超精密部品を生産するための金型や製造施設・保守用ジグや工具なども自社内で設計・生産する"垂直統合システム"を持っており、これによって"超精密加工技術"と"大量生産技術"を両立させることによって、他の企業が真似できない強い競争力になっています。
3. 主要事業
■ ベアリング
創業当時からの核心事業です。外径30mm以下の小型ベアリングを得意としていますが、比較的に大型ベアリングの方も生産しています。小型ベアリングにおいては世界トップシェア(約60%以上)を持っており、自社の超精密加工技術をベースに、2009年1月には世界で最も小さいベアリングである外径1.5mmのボールベアリングを発売しました。
■ 回転機器
1970年代にモーター事業を開始した以来、主力事業の一つになっています。HDDや携帯電話、デジタルカメラ用小型モーターから送風機モーターに至るまで、様々な種類のモーターを取り扱っています。特に鉄道用分岐器・遮断器のモーターでは、日本トップシェアを持っています。
■ ピボットアッセンブリー
ベアリングを内蔵しているHDDの構成部品の一つであり、世界市場占有率65%を確保しています。
■ レゾルバー・車載機器
ベアリングや回転機器製造ノウハウを生かし、レゾルバーや電子クラッチなどの応用機器の開発・生産を実施しています。
■ スピーカー
「ミネベアミツミ」のスピーカー事業部は、「北斗音響(Hokutone)」を前身としており、各種スピーカーをOEM供給しています。
■ 計測機器
ひずみゲージ、フォークセンサなどの小型機器から、ロードセル、圧力計、トークメータなどの取り扱っています。
■ 電気装置
液状パネル用バックライトとインバーターを生産しており、これは液状TVなどで採用されています。特に「iPhone」用バックライトモジュールを供給中です。
■ キーボード
過去には自社で生産していましたが、今では「DELL」や「logicool」などの大手のOEM生産が事業の中心となっています。
■ 防衛関連機器
「新中央工業」を合併した以来、「ミネベアミツミ」に編入された事業です。M60 , M360J SAKURA , 9mm自動拳銃, 9mm機関拳銃などの軍事用製品を製造しています。
4. 財務情報
※単位は100万円、2018年基準
|
2016年 |
2017年 |
2018年 |
|
連結売上高 |
638,926 |
879,139 |
884,723 |
|
連結営業利益 |
49,015 |
79,162 |
72,033 |
|
連結総資産 |
643,312 |
707,844 |
742,127 |
|
連結純資産 |
326,218 |
373,253 |
407,260 |
|
売上内訳 |
機械 加工품 |
156,310 |
176,391 |
188,324 |
電子機器 |
441,615 |
451,460 |
387,293 |
|
ミツミ事業 |
40,342 |
250,592 |
308,423 |
|
その他 |
658 |
695 |
683 |
'日本企業 I DB' 카테고리의 다른 글
[企業分析] 三菱電機(Mitsubishi Electric Corporation) (0) | 2020.09.26 |
---|---|
[企業分析] 日立製作所(Hitachi, Ltd.) (0) | 2020.09.25 |
[企業分析] 日清紡ホールディングス(Nisshinbo Holdings Inc.) (0) | 2020.09.25 |
[企業分析] 川崎重工業(Kawasaki Heavy Industries, Ltd.) (0) | 2020.09.25 |
[企業分析] 三井E&Sホールディングス(Mitsui Engineering & Shipbuilding Co., Ltd.) (0) | 2020.09.25 |