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「川崎重工業(Kawasaki Heavy Industries, Ltd.)」は神戸に本社を置いており、バイク・航空機・鉄道車両・船舶などの運送用装備とその他の機械類を製造しており、日本3大重工業会社である「三菱重工業(Mitsubishi Heavy Industries, Ltd.)」,「川崎重工業(Kawasaki Heavy Industries, Ltd.)」,「IHI Corporation」の一角です。以前は、川崎財閥の一員として、「JFEホールディングス(JFE Holdings, Inc.)」, 「川崎汽船(Kawasaki Kisen Kaisha, Ltd.)」と関係を持っていました。連結従業員数は約35,691名です。
1. プロフィール
2. 概要および特徴
3. 主要事業
4. 財務情報
1. プロフィール
※単位は100万円、2018年基準
社名 |
川崎重工業 |
英文社名 |
Kawasaki Heavy Industries, Ltd. |
設立 |
1896年 10月 15日 |
本社所在地 |
〒105‐8315 東京都港区海岸1丁目14-5 |
資本金 |
104,484 |
連結売上高 |
1,594,743 |
連結営業利益 |
64,023 |
連結総資産 |
1,838,855 |
連結総資本 |
492,261 |
自己資本比率 |
26.8% |
連結従業員数 |
35,691 |
2. 概要および特徴
「川崎重工業」の歴史は、明治時代、東京築地の「川崎築地造船所(Kawasaki Tsukiji Shipyard)」から始まっています。大正時代の1次世界大戦による造船業界の活況、そのあとの2次世界大戦や戦後の高度成長期など、日本の近代歴史・産業歴史と共に歩んできた重工業企業です。今現在も「三菱重工業(Mitsubishi Heavy Industries, Ltd.)」,「IHI Corporation」と対等な3大重工業会社だと言われています。
また、神戸に位置する関西系企業の頂点に位置する会社でもあります。「川崎重工業」は様々な製品を生産しており、各分野ごとに別途の子会社を通じて事業を運営しています。近年には伝統的な事業であった造船業がどんどん落ち込んでおり、2002年には「川崎造船(Kawasaki Shipbuilding Corporation)」として造船事業を分社化しました。その他の事業としては、バイクなどの一般消費者向け製品も取り扱っており、特に日本で初めて蒸気機関車と高速鉄道を製作したことがあり、今でも日本最大の鉄道車両製造会社です。
航空分野では、ライト兄弟の初飛行から約15年で航空機工場を設立し、今では自衛隊向け潜水艦や航空機・ミサエルの生産も実施しています。2015年に限定すると、防衛省からの受注金額面であの「三菱重工業」をも退いた日本1位、世界28位になったこともあります。このように航空機の機体・エンジンや航空宇宙産業に主力しており、潜水艦や航空機などの軍事武器の海外輸出も積極的に検討しています。
一方、世界で初めて産業用ロボット会社を設立したJoseph F Engelbergerと手を組み、1969年、ロボットの日本国産化に成功しました。それから、重工業会社としては珍しく「ファナック(FANUC Corporation)」に次ぐ日本国内2位、世界4位のロボット製造会社になっています。
近年の「川崎重工業」の売上は、緩い上昇勢になっており、今ではやっとリマンショック以前の水準に戻っています。海外売上比重は約57%です。「川崎重工業」の強みは、高い営業利益率と今後の成長を確実に期待できる航空宇宙・ガスタービン関係・精密機械事業を実施しているところです。また航空分野では「Boeing」との関係を強化しており、ロボット分野でも世界4強の一角です。つまり、事業が安定的に多角化されています。一方、世界トップシェアの製品をあまり持っていない事は、弱点だと指摘することができます。
実は2013年、「三井E&Sホールディングス(Mitsui Engineering & Shipbuilding Co., Ltd.)」は「川崎重工業(Kawasaki Heavy Industries, Ltd.)」と海洋開発・LNG船事業において、業務提携を実施しようとした動きを見せた事があります。「川崎重工業」と「三井E&S」はそれぞれの事業分野に強みを持っており、補完的な関係だった為、十分あり得る話でした。しかし、当時は今よりは市場状況が良好であり、互いのプライドも衝突した為、不発に終わったと言われています。
3. 主要事業
■ 船舶・海洋事業
LNG船、LPG船、バルク運搬船、潜水艦などを取り扱っています。今後はこの事業を中断し、ガス関連船舶・潜水艦にだけ主力する予定だそうです。
■ 車両
電車・機関車・客車などを製造しています。アジア・北米時域での車両需要が多く、その為、現在売上自体は上がっています。営業利益も長期的には5%前後になる見込みで、2021年まではアジア市場が成長を続けると予測されています。
■ 航空宇宙
防衛用航空機、民間用航空機部品、宇宙関連機器などを取り扱っています。この事業は全体売上の21.7%を占めており、「川崎重工業」の核心事業です。営業利益は10%程でやや高いです。
■ ガスタービン関係
航空機用エンジン、産業用ガスタービン、ディーゼルエンジン、ガスエンジンなどを取り扱っています。
■ プラント・環境
産業プラント、発電プラント、LNGタンク、ゴミ焼却プラントなどを取り扱っています。
■ モーターサイクル・エンジン
バイク、4輪バギー、パーソナルウォータークラフト汎用エンジンなどを取り扱っています。航空宇宙事業の次であるNo.2の売上比重をもっています。
■ 精密機械
医薬・医療用ロボット、油圧機器、自動ロボットなどを取り扱っています。売上は最近増加しており、営業利益率も10年間平均9%程とやや高い水準です。今後、ロボット事業は成長が見込まれており、航空宇宙やモーターサイクルの続く「川崎重工業」の新しい核心事業になると期待されています。
4. 財務情報
※単位は100万円、2018年基準
|
2016年 |
2017年 |
2018年 |
|
連結売上高 |
1,518,830 |
1,574,242 |
1,594,743 |
|
連結営業利益 |
45,960 |
55,925 |
64,023 |
|
連結総資産 |
1,687,363 |
1,785,028 |
1,838,855 |
|
連結純資産 |
451,327 |
481,386 |
492,261 |
|
売上内訳 |
船舶海洋事業 |
103,204 |
95,610 |
78,974 |
車輪事業 |
137,159 |
141,760 |
124,689 |
|
航空宇宙事業 |
329,915 |
330,211 |
|
|
航空宇宙関連事業 |
|
|
463,958 |
|
ガスタービン・機械事業 |
241,953 |
266,471 |
|
|
エネルギー・環境・プラント事業 |
|
|
253,041 |
|
プラント・環境事業 |
160,877 |
124,465 |
|
|
モーターサイクル・エンジン事業 |
313,030 |
331,659 |
356,847 |
|
精密機械事業 |
155,278 |
198,996 |
222,095 |
|
その他 |
77,410 |
85,066 |
95,136 |
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