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「キャノン(Canon Inc.)」は映像・光学機器の特化している企業であり、主に写真機・ビデオレコーダー・レンズ・コピー機・プリンター・CMOSなどを取り扱っています。1949年の初上場以来、一度も年間赤字を記録した事がありません。「キヤノン」の売上は、オフィス事業部、イメージングシステム事業部、メディカルシステム事業部、産業機器・その他の事業部で構成されており、その中で新規事業が30%を占めているほど、多角化が進展されています。連結従業員数は約25,891名です。
1. プロフィール
2. 概要および特徴
3. 主要事業
4. 財務情報
1. プロフィール
※単位は100万円、2018年基準
社名 |
キヤノン |
英文社名 |
Canon Inc. |
設立 |
1937年8月10日 |
本社所在地 |
〒146-8501 東京都大田区下丸子三丁目30番2号 |
資本金 |
174,762 |
連結売上高 |
3,951,937 |
連結営業利益 |
342,952 |
連結総資産 |
4,899,465 |
連結総資本 |
3,017,913 |
自己資本比率 |
61.6% |
連結従業員数 |
25,891 |
2. 概要および特徴
「キヤノン」は、1933年東京で「精機光学研究所(Precision Optical Instruments Laboratory)」という名前で設立されました。創業当時は簡単な光学ガラスレンズを製造し、主に「日本光学工業(Nippon Kōgaku Kōgyō)」(今の「ニコン(Nikon Corporation)」)に納品していました。現在の社名である「キヤノン」は、1933年に発売した初のカメラ試製品の名前である"カンノン(KWANON)"から来ました。
1940年には日本初の産業用X-Rayカメラを発売、それからテレビ放送用ズームレンズの生産に至ります。1947年には社名を現在の「キヤノン」に変え、1976年には最初のマイクロコンピュータに搭載した"キヤノン AE-1"を公開し、1992年には初のデジタルカメラである"Powershot 600"を開発する事になります。今でも「キヤノン」は世界最高水準のカメラ関連技術を保有しており、レンズ交換式カメラ市場では世界トップシェア(49%)、コンパクトデジタルカメラでも世界トップシェア(30%)を勝ち取っています。
また「キヤノン」が1960年代にコピー機事業を始め、1982年代にはインクノズルのヒーターを加熱して発生させたバブルの圧力で、インクを噴出し、より精密なイメージを印刷可能にした"バブルジェット"方式のプリンターを開発・発売した以来、「Xerox」と対等に占有率競争をしています。今現在、大型インクジェットプリンター市場においては、世界シェア2位になっています。2009年にはドイツのプリンターメーカーである「Océ」を買い取り、プリンター分野でも世界トップシェアを確保する事になります。
このように「キヤノン」の強みは、色んな分野で世界トップ水準のシェアを持つ製品が多い事です。また市場自体は縮小されつつありますが、オフィス機器・イメージングシステム事業の利益率が非常に高い事も長所です。何よりも大きな強みは、アメリカ特許保有数です。今現在、「キャノン」アメリカ特許数は、日本1位であり世界3位です。すなわち、最先端技術を日本一多く保有しているという事です。
しかし、今現在「キヤノン」がトップクラスのシェアを持っている産業の大半が、縮小産業である事は紛れもない真実です。特にスマートフォンの性能向上に伴い、デジタルカメラ市場の縮小は必然的です。またオフィス機器分野でもデジタル化が進んでいるため、紙を扱う複合機・プリンターなどの売上も下がると見込まれています。「キャノン」はこれに対抗し、成長事業をM&Aで獲得し、今後の企業活動の柱に育てていく戦略をとっています。
3. 主要事業
■ イメージングシステム事業部
レンズ交換式デジタルカメラ・ビデオレコーダー・インクジェットプリンターなどを取り扱っています。市場の成長は停滞ぎみですが、営業利益率は15%位で、高い水準です。DSLRカメラ市場では「ニコン(Nikon Corporation)」と激しいシェア争奪戦が行われています。
■ 医療システム事業部
CT、超音波診断装置、MRIなどの画像診断装置を取り扱ってます。2016年、「東芝(Toshiba Corporation)」より買い取った事業で、安定的な成長と受益を記録しています。画像診断機器市場においては、日本トップシェアを持っており、「日立製作所(Hitachi, Ltd.)」や「島津製作所(Shimazu Corporation)」と競合中です。
■ 産業機器・その他事業部門
半導体露光装置、真空蒸着装置、ネットワークカメラなどを取り扱っており、成長事業だと評価されています。
4. 財務情報
※単位は100万円、2018年基準
|
2016年 |
2017年 |
2018年 |
|
連結売上高 |
3,401,487 |
4,080,015 |
3,951,937 |
|
連結営業利益 |
228,866 |
331,479 |
342,952 |
|
連結総資産 |
5,138,529 |
5,198,291 |
4,899,465 |
|
連結純資産 |
2,994,622 |
3,096,175 |
3,017,913 |
|
売上内訳 |
オフィス |
1,807,819 |
1,865,928 |
1,807,301 |
イメージングシステム |
1,095,289 |
1,136,188 |
1,008,165 |
|
メヂカルシステム |
|
436,187 |
437,578 |
|
産業機器・その他 |
584,660 |
731,704 |
805,211 |
|
調整額 |
-86,281 |
-89,992 |
-106,318 |
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