[企業分析] アマダホールディングス(Amada Co. Ltd.)

「アマダホールディングス(Amada Co. Ltd.)」は神奈川県に本社を置いている、大手金属加工機・機械製造会社です。加工関連制御コンピューター・ソフトウェア・周辺装置や金型・維持保守に至るまでの全ソリューションサービスを提供しています。板金加工機においては、日本トップシェアを持っています。連結従業員数は約8,083名です。

 

1. プロフィール

 

2. 概要および特徴

 

3. 主要事業

 

4. 財務情報

 

 

 

1. プロフィール

 

※単位は100万円、2018年基準

社名	アマダホールディングス
英文社名	Amada Co. Ltd.
設立	1946年9月10日
本社所在地	〒259-1196 神奈川県伊勢原市石田200
資本金	54,768
連結売上高	338,175
連結営業利益	45,316
連結総資産	567,051
連結総資本	445,397
自己資本比率	78.5%
連結従業員数	8,083

 

 

 

 

2. 概要および特徴

 

1946年に設立された「アマダ」は、競争が激しい事で有名な日本の工作機械業界でも高いシェアを持っています。「アマダ」は創業早々から板金加工機分野に特化しており、選択と集中戦略に基づき、ここまで成長してきました。その結果、金属加工分野、特に金属に穴を開けたり・切断したり・曲げたりする板金加工機械においては日本国内トップシェアを獲得しています。

「アマダ」の主力事業は、機械を作る機械である"マザーマシン(Mother Machine)"です。特に金属切断・成型・パンチング機を製造しており、工作機械以外にもFA関連システムや電子装備などを開発しています。当たり前ですが、このような製品には高い精密度が必要であるため、「アマダ」は高級設計技術・精密機械組立技術・コンピューター制御技術まで至る様々な技術と経験を持っています。

2018年10月には繊維レーザー加工分野の新技術である"LBC(Locus Beam Control)技術"を活用し、世界最先端のレーザー加工機(板金切断機)を公開しました。このように、主力事業において「アマダ」は常に競合他社より早い身動きを見せており、これは1946年の創業時代から貫いてきた"直販体制"のおかげだと言われています。

つまり、「アマダ」はこれまで商社などを通さず、直接客先へ製品を供給する事に拘っている会社です。その理由は、単純に自社の機械を販売する事に終わらず、維持保守やアフターサービスも責任をもって対応するためです。またこれは、顧客の製造現場位で発生する可能性があるトラブルをキャッチし、それを自社の機械開発部門にフィードバックし、迅速に新製品に反映させるためでもあります。

もう一つの特徴は「アマダ」の本社の外見です。一般的な製造工場とは違い、敷地も広い方で会社を訪問した事がある就活生からは"大学キャンパスのようだ"という意見がある位です。敷地内には「アマダ」がこれまで製造してきた金属加工機の歴史を語っている「アマダ記念会館」があり庭や宿泊施設も揃っています。このように取引先のみならず、従業員にとっても働きたくなる環境を提供する事で、従業員の士気と創造力を高める事が、「アマダ」の取っている戦略です。

 

 

 

3. 主要事業

 

■ 切削事業 
高層ビルや橋梁などに使われる鉄骨加工のための工作機械事業です。

■ 研削機事業
医療機器など精密仕上げ加工に必要な研削機や放電加工機などを取り扱っています。

■ 精密溶接事業
自動車部品や二次電池、家電、LCD、パソコン、医療機器製造向けのレーザー溶接機やレーザー加工機、精密溶接機などを製造しています。

■ プレス自動化ソリューション事業
金型を通じて加工される電子部品、自動車部品の加工などに使われるプレス機や周辺機器を取り扱っています。

 

 

 

4. 財務情報

 

※単位は100万円、2018年基準

		2016年	2017年	2018年
連結売上高		278,840	300,655	338,175
連結営業利益		33,030	37,965	45,316
連結総資産		533,433	557,170	567,051
連結純資産		419,970	438,863	445,397
売上内訳	金属加工 機械	229,492	249,214	272,872
	金属 工作 機械	48,056	50,118	64,269
	その他	1,291	1,322	1,033