韓国人は３つの年齢を持つ！？

 

自分の誕生日がまだ過ぎていない韓国人は、３つの年齢を持つ事になります。それぞれ「満年齢」、「数え年」、「年年齢」ですが、現在韓国ではこの３つの年齢が全部使われています。

例えば、2000年1月31日に生まれた人は、以下の様な年齢を持つ事になります。

 

 

INDEX

1. 「満年齢」、「数え年」 そして 「年年齢」
2. 「数え年」の由来は?
3. 「数え年」はなんでまだ残ってるの？

4. 「数え年」に関する誤解

 

 

 

 

1. 「満年齢」、「数え年」 そして 「年年齢」

 

 「満年齢」は全世界で最も一般的に通用されている年齢の数え方です。生まれた時点では0歳で生まれ、誕生日が回ってくる度に1歳ずつ取る方式で、混乱を招く確率が比較的に少ないです。韓国でも取りあえず法律上、満年齢を使う様に決まっていますが、あまりよく通用されてはいない状況です。

「数え年」は、この全ての混乱の真犯人として、一応、韓国式年齢(Korean Age)とも呼ばれています。韓国式年齢の数え方によると、基本的に生まれた時点で1歳で生まれ、翌年の1月1日になれば、皆が一緒に1歳ずつ年を取る事になります。このやり方では、12月31日生まれの赤ん坊は、生まれてから二日後に2歳になります。とんでもないんですが、韓国ではこの数え年が日常的に通用されています。

「年年齢」は基本的に (現在年度-生まれた年度)で年齢を表記し、これは事実上 (数え年+1歳)と同じです。この概念はただ行政敵便利性の為に作られました。何故かと言うと、満年齢では個人ごと誕生日が異なり、特定年齢に到達する時期が皆それぞれなので、国家次元で管理を簡単にする為に、一方的に作られました。なので日常的には殆ど通用せず、韓国人の中でも年年齢の存在を知らない人もいる位です。

 

整理すると、以下になります。

 

 

 

 

2. 「数え年」の由来は?

 

韓国式数え年は、元々中国から由来しました。英語名がKorean Ageなので、韓国の伝統的な年齢の数え方だと勘違いする事もありえますが、これは確実に中国からのモノです。なので過去東アジア地域で一般的に通用されたんです。

しかし日本は1950年に数え年を廃止し、中国は1966年から始まった文化大革命後は数え年を一切使っておらず、ベトナムも植民地時代以来は、数え年を使用していません。現在、全世界で唯一韓国だけがこの '数え年’を依然として使っているのです。

上記にて一回話した様に、一応韓国も法律的には満年齢を使う事に決まっています。にも関わらず、数え年が一般的に通用されていて、強い影響力を持っています。

 

 

 

 

3. 「数え年」はなんでまだ残ってるの？

 

主な理由として言われるのは、韓国社会で蔓延している "韓国式年齢"で、全ての者を序列化させようとする風土です。韓国で友達とは、同年配の間でのみ成立する関係であり、その他はいくら親しくなったとしても、年齢差による上下関係から逃れる事はできないんです。例えば99年生のAさんが、88年生のBさんを呼ぶときは、例え1歳しか年齢差がないとしても、目上の人を接する様に呼ばなければならないんです。

 

この点において、 「数え年」には 「満年齢」に無い、長所があります。それは一旦、人々の関係が年齢によって序列化されたら、その序列がひっくり返る事は、ありえない点です。誕生日がいつになっても1月1日に同時に年を取るんだから。 

しかし「満年齢」によると、この話はより複雑になります。誕生日を先に迎える方が、年齢的に上になるので、誕生日がいつかによって、互いの呼び方の混乱が生じてしまうのです。 特に、1歳違っただけでも完全に目上の人になってしまう韓国社会の特徴上、「満年齢」はどうしても混乱を招いてしまいます。

 

 

 

 

4. 「数え年」に関する誤解

 

一番代表的な誤解が、数え年が赤ちゃんがお母さんのお腹で過ごした時間も生命として認める、生命尊重思想が宿っている概念だと勘違いする事です。これは理屈が合いません。

そもそも妊娠期間は平均10ヶ月前後ですので、生まれたばっかりの時は約0.82歳でなければなりません。また、この論理だと、自分の出生日を誕生日として記念すべきでは無く、受精日を記念するべきでしょう。

 

また他の誤解の一つが、数え年の様、年齢だけで序列を決める事を、韓国ならではの独特な文化だと勘違いする事です。でも、こんなの、そもそも韓国文化ではありません。

現在の韓国よりも、もう少し韓国の文化が残っていると思われる、朝鮮時代に行ってみましょう。朝鮮時代までは「上八下八」という言葉がありました。意味としては、自分の年齢より8歳上から8歳下までは、友たちとして付き合えると言うことです。今なら1歳違うだけで、目上の人になっちゃいますが、昔はそうでなかったです。